高梁川学校 流域交流フォーラム(2009/12/12)のご報告


水辺のユニオン法人化の戦略
〜流域地域活性化のシナリオ〜

高梁川学校 流域交流フォーラム 高梁川学校 流域交流フォーラム

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◆第1部 基調講演「青森県弘前市<木村興農社>の試み」

【伊達 弘恭氏 講演】
(株)木村興農社 社長室 室長・(株)Nature's 代表取締役社長。 「奇跡のりんご」で有名な木村秋則氏の代理人として自然農法での 農作、食、環境、生物多様性の普及活動など考え方、風土作りからのビジネスによる地域活性化を実践。

「奇跡のりんご」木村秋則氏の簡単な紹介

◇Nature's が農業をどう捉えているか
高度成長時代に必要だったマーケットコントロールは崩壊し、生産者と消費者を弱者にしてしまった。生産者は経済的弱者に、消費者は安全面で保障されない弱者に。離農を食い止める為のキーワードは「環境」。農業に大量に使われる窒素肥料は作物に届くものは10〜15%、残りは草に10〜15%、土に浸透していくものが20〜30%、40〜60%は大気に消えていき、地球温暖化の大きな引き金になっている。

◇Nature's 取り組み
生産者にとっては収穫量・収益のUP、消費者にとっては理解することで購入量UPを目指す。
そのための4つの取り組み
@指導・育成(農業指導会・情報交換会・技術交換会)
A交流(生産者紹介・自然産直イベント・全国版イベント)
BPR(TV出演・書籍販売・講演会開催)
C研究・開発(大学講義・大学講演・研究者支援・バイブル制作)
木村秋則氏がひとりでこなしていた事をNature's がこなすことで空中戦を地上戦へ

◇具体的なpoint
@指導・育成>>支部制をとり効率化を図る
A交流 >>事務局制をとりイベント後解散
BPR >>組織化を図り関わる人に広くスポットを当てる(先生だけではダメで「私の仲間達です」)
C研究・開発>>海外の大学(ハーバードやオックスフォード)も視野に入れて行う

◇収益モデル
@収益源は企業及び個人事業者からの広告収入
A大中小バナーの大きさにより料金を変動
B広告主の条件として環境問題に取り組んでいること

◇今後の計画
@認証システムやトレーサビリティ
A行政へのネゴシエーション
B応援者の創出
Cお店の紹介
D生産者のHP作成とリンク
Ee-ラーニング実施(家庭菜園の需要)
Fバーチャル料理教室
G地域別トークショー

◇まとめ
地方に大きく欠けているのが販売促進活動。



◆第2部 一般社団法人「水辺のユニオン」事業計画説明

 〇高梁川流域の着地型観光・集客イベントについて
 〇自然栽培による地域農作物のブランド化について
 〇森林間伐活動と循環型エネルギーについて
 〇地域産業人材の育成「高梁川学校」について

◇各パネリストからの各取組みご紹介。(発表順)

【森田昭一郎氏】
◇水辺のユニオン発足の主旨と目的
目的は1つ「我々が地方に住む意味」。誇りを取り戻し、今後もこの地で暮らして行くための活動。そのためのノウハウ・ツールは何なのか?それぞれが大切にするものをつなげる。つなげることを助けるのが水辺のユニオンである。

【岡野智博氏】
◇2007年〜2009年度の活動の詳細
◇水辺のユニオンの今後
一般社団法人「水辺のユニオン」2010年1月に設立予定で準備中。
◇水辺のユニオンの事業計画
@観光(着地型)集客イベント事業
A林業・農業・循環型エネルギー事業
B人材の育成事業
C農作物のブランド化事業(Nature's との連携)

【大社充氏】
地方へ行くと農業・公共・土建の3つでしか動いていない話を聞く機会が多い中、伊達さんの話に明るい方向性が見えた。
これから1つは加工業によりより高付加価値な商品を開発していくなど事業創造が何より重要。
また国際化の視点、中国、インドなど急成長するBRICKSに対しても視野にしっかりと持ち、市場・ターゲットを広く東南アジア地区に地域の産品を世界に対して流通させていくことも重要な切り口であろう。地方が自立する上において地方の国際化があれば未来は明るい。
 
【橋本正純氏】
農家は自分達が食べるものと出荷するものを分けている。自分の家で食べるものは無農薬、出荷するものは農薬…。国の規制もこれからは変えていく必要があるのではないか。新見は林業による木材の商品化、そしてたたら操業による鋳物を新たな産業として自立させたい。

【遠藤正博氏】
水辺のユニオンには4つの都市の連携に大いに期待したい。各地域では雰囲気づくりまでは容易だが、事業化にむけて地域がまとまることはとても大変なことである。いかにすれば水辺のユニオンが4つの都市を連携できるか伊達氏にお話を聞きたい。

【伊達弘恭氏】
横並びの連携は難しい。核に皆がバックアップするようなリーダーシップが必要だと思う。また観光は体制づくりが困難、逆に産業は雇用体制が必要でそれにより連携が取りやすい。まずは地場で流通することが大事である。地産地消は大きな鍵。地元の人が美味しいと言わないものを観光客が食べたがるのか…。まず身近な人が理解させる仕掛けが地域の必要。

【久保田正彦氏】
地産地消とおっしゃったが、奇跡のりんごは弘前へ行けば食べられるのか?いたずらな質問をして済みません。地消だけでは地方経済は成り立たない。森田副会頭が言うように地産外消の視点も必要である。現にNature'sの動きは世界に発信している。足元から固めては受け入れられないものも、海外で認められて国内で再認識されているものは多い。地方は決して足元だけを温めてはいけない。海外へ通用するものづくりをするべきではないか。地産地消は地域を弱体化させた。

【森田昭一郎氏】
地産地消は都市が地方を喰うために仕掛けた言葉。ビジネスで考えれば地産外消の視点が重要。地方が生き残るためには、今後、地方が都市を喰う視野が必要となるだろう。4市の連携には、当然、血流(資金)が必要であり、どこでビジネスにしていくかは確かに大きな問題。これからも中央から地方へ流れていく支援金というのはあるであろうし、倉敷はそれなりに実績を上げてきている。水辺のユニオンが倉敷を窓口に総社、高梁、新見へと流せるものもあるであろう。
先般、「住み良い街」全国1000都市の中で倉敷は20番目に上げられたが、倉敷はそれで満足はしていない。この街の魅力はベスト10に入ってもおかしくないだけのポテンシャルを持っている。美観地区の滞留時間1.5時間を延ばしたい。繰り返し言うが倉敷を集客マシーンとして総社、高梁、新見が活用して欲しい。そこに連携はおのずとできるのではないか。

◇まとめ
水辺のユニオンは3年間の経済産業省の補助を得て、来年度から一般社団法人水辺のユニオンとして自立の道を模索します。今後とも皆様方のご理解・ご支援・ご協力がいただけます様、よろしくお願いいたします。